現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 77.45 USD 0.683 2021年11月29日 02:48 AM  更新

【連載163回目】NZ不動産市場「コロナ禍」が生み出した意外な投資チャンス

2021年9月13日

連載コラム 一色 良子

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かつては広い庭に平屋建ての家が主流だったニュージーランドも、移民による人口増加、土地・住宅の不足で、住宅事情が大きく変化しています。不動産価格が上昇するなか、コロナ禍で借り手が見つからず、よい物件を手放すオーナーも散見されるため、意外な投資チャンスが見つかるかもしれません。

 

時代とともに、住宅の敷地面積はどんどん狭く…

 

ニュージーランドの物件は100万NZドル以下であればお得だという記事を7月に掲載しましたが(『価格上昇続くNZ不動産…「100万NZ$以下ならお得」の感覚』)、本稿では、住宅価格が上昇しているニュージーランド国内において、商業都市として栄えるオークランドの住宅事情の変化をご案内したいと思います。

 

筆者が移住してきた1990年代後半、オークランドのシティー中心では、高層アパートメント建設が盛んでした。

 

もともと大学生の住居は、郊外の一軒家でシェアホームとして暮らすパターンが多かったのです。金曜の夜になるとたびたびパーティが開催され、学生たちはビールを片手に夜中まで大騒ぎ。近隣住民からはたびたび苦情が寄せられていました。しかし、試験時期後のパーティに限っては、大目に見る寛大さも…。いかにもこの国の国民らしい、懐の深さを感じさせる対応です。

 

ところが、高層アパートの建設が進むにつれて学生たちの流れは一転。もちろん、いまもシェアホームに住む学生はいますが、学生の大半はリッチな留学生であるため、彼らの多くは高層アパートへ住み替えました。同時に、資産家による投資運営とも重なり、高層アパートは高い経済効果を生み出しました。

 

そんな時代が過ぎ、さらに移民の数が上昇すると、今度は土地不足・住宅不足が課題となりました。土地は高騰が続き、同時に分割・細分化されていくことになります。

 

もともとニュージーランドの典型的な家は、1000平方メートルぐらいの土地に、3LDKの平屋建てというスタイルでした。庶民的な家でも庭が広く、子どもたちはラグビーボールを追いかけ、サッカーやクリケットなども楽しんでいました。

 

ところが、時代が変化するにつれて土地の分割が進み、500平方メートルほどの土地に4~5ベットルームの2階建てという住宅が増えてきました。

 

しかし、それでもなお土地が足りず、現在は1000平方メートル程度の土地に、5~6戸のタウンハウスの建てるのが主流となり、時代の変化を感じます。

 

「理想のライフスタイル」とのギャップも明らかに

 

住宅の平均価格が優に100万NZドルを超えるオークランドでは、100万NZドル以下の予算しか持たない人たちは、①タウンハウスを購入する、②オークランド市内から1時間かかる郊外の住宅地を購入する、③サイズが広くても古い家の購入をする、の3つしか選択肢がなく、頭を抱えてしまうファーストホームバイヤーも多くいます。

 

新築でモダンな作りのタウンハウスの場合、狭い住宅に慣れているアジア人は「100%希望には合致しないが、古い家はイヤだし、郊外の住まいは現実的ではないから」といって購入します。

 

しかし、地元住民であるKIWIたちの感覚は、そんなアジア人たちとは異なります。子どもがいる家庭は「広いリビング」と「芝生のある庭」の2つが不可欠なのです。

 

リビングの狭いタウンハウスを目の当たりにし、茫然として引き返すファミリー。なかには「子どもたちが走り回るスペースはどこにあるんだ!」と声を上げる人もいます。それに対し、われわれ不動産業者は「近くに公園があるので、そこで遊んで下さい」といいたいところですが、なかなか理解が得られないため、口を閉ざすのです。

 

1000平方メートルの土地に建つ3LDKでも「狭い」と感じる現地の人たちは、この現実に落胆されていることでしょう。

 

こうなっては、オークランドを出て地方都市で生活するしかない…と考えるファミリーも増えています。悲しいですが、現実はなんとも厳しいのです。

 

似たデザインの新築物件、価格差は「土地の値段の差」

 

住宅購入を考える方が「土地・建物の広さ」「価格のバランス」「投資運営のメリット」のどこに重きを置くかで、選択肢は変わってきます。

 

ニュージーランドはもともと英国からの移民で出来上がった国です。そのため、ヨーロッパ情緒あふれる建物も多くありました。

 

しかし近年では、昔ながらのクラシカルでゴージャスな建物はほとんどありません。市内中心地には、四角い箱型のスタイルや、ガラスを使ったモダンな高層ビルが建っています。

 

都市計画のなかには歴史的建物の保存規定もありますが、古い家を壊して新しく家を建てる場合は、現代風な箱型タウンハウスになることがほとんどです。

 

一戸建てもデザインが統一されており、あまり個性は感じません。内装もメーカーが限られているため、キッチン周りやタイルなどもほとんど同じデザインです。おしゃれな彫刻など依頼すれば建築コストがかさむため、デザインもシンプルです。

 

どこの家、どこのタウンハウスを見ても、ほぼ似たようなデザインであるため、価格の差は土地の値段による差によるものとなっています。

 

新築の家は、箱型のタウンハウスが主流

新築の家は、箱型のタウンハウスが主流

デザインの統一された住宅が増えている

デザインの統一された、個性のない住宅が増えている

 

変化する住宅事情で、不動産投資のチャンスが到来

 

ニュージーランドでマイホームを買おうとしている人にとって、いろいろな面で、選択することが難しい時代となりました。老後を過ごす家も、サイズダウンしたいと考える家族や夫婦にとって、価格と条件が折り合わず、新しい家探しに苦労するケースが多いのです。

 

マイホームの購入をあきらめ、まずは賃貸物件に住む、という人もいます。これはマーケット的に考えると、投資家には好都合だといえます。

 

現在は住宅ローンの利率が下がっているため、住宅を探すお客様には「家賃を払うくらいなら家を購入しよう」というスローガンを掲げ、われわれセールスマンは動いています。

 

また、金利がついに1%を切ったため、投資家のみなさんには「不動産投資で効率よく収益を獲得しよう」ともPRしています。

 

コロナ禍、空室率は時期によっても前後しますが、郊外の住宅地でもよほどのことがない限り、広告を出せばすぐに借り手がつく状況で、賃貸運営は安定しています。そのため、投資対象としておすすめです。

 

高額な家賃が期待できるシティーのアパートメントは、開港しない限り留学生が入ってこないため、苦戦中です。もう少し忍耐が必要でしょう。逆に考えると、入居者がいないためアパートを手放すオーナーさんもいるため、お得な価格で買えるチャンスです。資金に余裕のある方はいまが買いどきでしょう。

 

そして、常におすすめしている購入投資法は、プラン売りで買い、約2年後の完成時に再売りすること。ニュージーランドならではの投資法です。

 

そのため筆者は、今日も新築プラン物件を求めて地域制、将来性の検討しているのです。

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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