不動産で気になるのは権利関係ですよね。ニュージーに登記というシステムはあるんですか?とよく聞かれますが、ニュージーランドには登記のシステムがあり、土地も建物も登記が可能です。
土地分類による所有権の違い
土地には
・Freehold
・Lease hold
・Cross lease
・Unit
という4つの種類があります。
まず一般的なのが、Freehold (フリーホールド)
自由保有不動産。土地の所有権を持っています。
そして次によくあるLeasehold (リースホールド)
借地権のある物件で、土地に対して賃貸料を決められた期間支払わなくてはなりません。
Cross lease (クロスリース)
1990年代まで、一般に行われた土地分割の一つで、Freeholdに土地を分割するよりも安くまた簡単に分割できます。
1画の土地に複数の物件が建てられており、土地は複数の所有者による持分保有となっている物件です。クロスリースの物件の登記を見ると、必ず敷地内にどのように建物が建っているか記載されています。(Foot plan)
現在の建物に、ベッドルームやサンルームを増設する(登記内に記されている建物内容が変更される場合)には、土地を共有している人に許可が必要になるといった制限があるため、Freehold物件よりも価格が安い傾向にあります。
クロスリース物件購入の際には、必ず現在の建物の内容が登記に記されている内容と同じかどうかを確認してください。銀行によっては実際と登記上の内容が違っていると、融資をしないとするケースもあります。
Unit(ユニット)
高層住宅(アパートメント)によく見られるのが、ユニットと呼ばれる所有権です。それぞれの所有者は、自分のユニットのフリーホールドを所有しています。ドライブウェイや階段、エレベーターといった共有エリアに関しては、Body Corporate(ボディー・コーポレート)と呼ばれる管理費用が発生して、選ばれた管理人あるいは管理会社が管理することになっています。
ボディー・コーポレートには、建物に対しての住宅保険が含まれており、その他、建物内の施設や管理により、かなり金額が変わってきます。例えば、古い建物をリフォームしたアパートメントは建物の修繕費がかかりますし、共有施設にプールやジムなどが設置されている場合には、ボディー・コーポレートは高くなる傾向があります。
ユニットの場合、固定資産税とボディー・コーポレートを年間支払う必要があるのです。そのため、特に投資物件として購入を検討している場合には、事前に金額を確認することをおすすめします。
ロケーションも設備もバツグンの物件。しかし…?
それでは、今回はこのLeaseholdの物件をご紹介します。
場所はVIADUCT BASIN(バイアダクトベイシン)。
ヨットがたくさん係留され、おしゃれなバーがたくさん並び、フィッシュマーケットまでありと見所満載で散歩に最適なエリアです!
マンションともなればこんな素敵なビューが広がりますね。
近くには食べ物屋さんも多く存在します。
室内の様子です。大きいな窓は開放感がありますね!
こんなテラスでの朝食、憧れますね。
水周りもとっても素敵!
こんな素敵なマンションなのですが、実際はニュージーランド現地の人にはあまり人気のない物件です。
なぜでしょうか?
実はこの物件はLeaseholdの為、借地権が発生します。
ニュージーランド人は不動産を購入する際にキャピタルゲインを重視しますが、借地権がある場合は、それが狙えないのです。
そのため、現地の人にはあまり魅力的に映らず、高層階でありガレージも付いているにも関わらず、結構お手頃な値段で取引されていました。
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「日本と海外の不動産投資の違い」ページ
海外不動産と一言でいっても様々な土地の種類があり、それによってメリットや重視する点は異なります。日本人目線と海外スタンダードの違いがよく分かる物件の例でした。
勿論現地での売却が狙えない物件ではないですが、建物だけではなく土地も含め、目的に合ったサイズや条件の物件を中長期的な視点で選択し購入することは海外不動産を扱う上でとても重要ですので、専門家にアドバイスを求めるなど注意しましょう!!
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