現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 96.64 USD 0.612 2024年07月14日 00:08 AM  更新

【連載196回目】【NZ不動産の最新事情】投資用物件価格、2000年代から4倍に、戸建て住宅減少・集合住宅が増加…今後のマーケットの展望は?

2024年6月14日

連載コラム 一色 良子

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かつては広々とした敷地に建つ戸建てが多かった、ニュージーランドのオークランドですが、近年では新築される物件も集合住宅が多く、また、移民の増加による人口増で住宅ニーズも上昇しています。今後、オークランドの不動産投資で利益を得るには、どのような着眼点が必要になるのでしょうか。現陳プロが解説します。

※本記事は、2024年6月10日現在の情報に基づいて執筆されています。


 

高層アパートメント・オフィスビルディングの建設ラッシュ続く

 

オークランドシティーの全域を見渡してみたいと思うなら、オークランドの北に位置するノースショアから、ハーバーブリッジを渡るといいでしょう。

 

目につくのは、ヨットハーバー、スカイタワー、有名企業のオフィスビル。このオフィスのビル群は、かつてはスカイタワーを強調するかのようなかたちでそびえていましたが、ここ数年、高層ビルやアパートメント、オフィス+商業用ビルの建設が進み、スカイタワーはむしろ、周囲の高層ビルに呑み込まれるかのような景色へと変化しました。

 

かれこれ15年ほど前、これらの高層ビルの建設情報が発表されたときには、「いよいよオークランドシティーも、世界レベルの高層ビル群へと変貌を遂げるのか!」と驚いたものでしたが、1棟目、2棟目…と建築されるうちにコロナ禍となり、シティー中心部に行く機会もありませんでした。

 

しかし、しばらく訪問しない間に、バスレーンやバイクレーンの設置、地下鉄延長工事によって、シティー中心部は劇的な変化を遂げていました。

 

あと5年はかかりそうなシティー拡張計画ですが、建設途中の部分も多いことから、シティー中心部でビジネスを展開している方や賃貸物件を運営している方には、大なり小なり影響が出ているようです。

 

とはいえ、観光都市・ビジネスの中心であるオークランドシティーの今後の発展に、オークランド市民も期待が膨らんでいます。

 

建設工事の影響により、アパートやオフィスビルの家賃は、若干値下げしている傾向が見て取れます。「ビジネス上、やっぱり市内中心地が便利!」と思われる方には、お得な時期だといえるでしょう。

 

郊外での運営も悪くありませんが、地方や海外から来られる方々は、まずシティー中心部に集まってきます。そんな方々を迎える、オークランドの玄関口の完成が待たれます。

 

オークランダーのライフスタイル、如実に変化

 

1980年代から90年代、そして2000年代へと時代が進み、2024年のいま、オークランダーのライフスタイルの変化を実感しています。

 

土地価格は上昇を続け、若者やミドル世代が土地付き一戸建てに住むのは難しくなりつつあります。さらには、人口増加による住宅不足もあり、新規建設されるのは長屋のタウンハウスや高層アパートメントばかりです。

 

日本でもそうですが、シンガポールや香港などの東南アジア系の人々からすると、アパートメント暮らしは普通のこと。移民の多いオークランドでは、そんなアジア諸国からの移民が多いので、集合住宅への抵抗感・違和感はないようです。

 

土地付き戸建てに住むことを夢見る方もいますが、手入れの手間を考え、あえて高級アパートメントを選択する家族も少なくありません。

 

そして郊外でも、中層のアパートメントや、低所得者向けのアパートメントの建設が増加しています。至るところにコンクリートブロックのアパートメント建設が見られ、緑の芝生で生活している人は半減しそうです。

 

投資の観点でも、戸建てよりアパートメントの方が若干安いため購入しやすく、100万ドル級の資金が用意できない人たちは、アパートメントへの投資が選択肢に入ってきます。とくに、アパートメントへの抵抗が比較的少ない東南アジア系や、南太平洋の国々出身の投資家たちから、これらへの投資が活発化してきました。

 

しかし、ニュージーランドでは外国人の不動産購入には規制がかけられています。そのため、われわれ不動産業者としては、規制のかけられていないホテルレジデントの投資も推進しています。

 

もちろん、庭付き戸建へのあこがれを根強く持たれている方も少なくありません。「子どもを庭で遊ばせたい」と考えるファミリー、そして、「庭は富・成功の象徴」との意識から、アパートメントからの脱却を試みる方々も、常にいます。

 

一方で、中高年のリタイヤ層の考えは逆のようです。子どもたちが独立し、夫婦だけ、あるいは単身になることで生活スタイルが変化し、家族で暮らした一戸建てからダウンサイジングし、アパートメント生活を選択する方も多くなってきました。これも核家族化の影響のひとつなのでしょう。

 

中国・インドなど、3世代で移民してきたファミリーの場合、大型一戸建てを購入して同居を試みるケースもあるのですが、家族の考えの違いや好みの違いによって、のちのち別居となることもあります。その場合は、別居となった場合は中高年世代がアパートメント生活を余儀なくされることが多い印象です。

 

マーケットが鈍化しているとはいえ、平均価格は100万NZドル越えです。投資物件を探すにも注意が必要で、入居者の生活スタイルを考え、場所や部屋タイプを選び、効率のよい投資運営を考えないといけません。

 

投資用不動産は、それぞれの特徴を地道に吟味することが重要

 

2000年初期から現在まで、物件価値は3~4倍にまで高騰していきました。現在からこの先10年、20年では、ここまで上昇は期待できないと考えていますが、2倍程度であれば、あり得るかもしれません。

 

キャピタルゲイン狙い、または、キャッシュフローの効率化を求めるのであれば、世間のうわさやメディアの情報を鵜吞みにするのは危険です。ましてや「アパートメントより一戸建てのほうがキャピタルゲインがよい」といった過去の常識にとらわれないほうがいいでしょう。

 

やはり、不動産それぞれの特徴を地道に吟味し、それぞれのケースに準じて査定して投資効率を上げていくことが必要だと、不動産の現場から感じています。

 

もし手元に100万NZドルの資金がある場合、1戸の住宅にすべてを投資するのか、それとも50万ドルのアパートを2戸にするのか、もしくは30万ドルのワンルームマンションを3戸持つべきか。あるいはいっそ、オークランドから飛び出して、地方のお得な土地付き一戸建てへと投入すべきか…。

 

そして、このような投資を行う人が、NZ国内投資家七日、海外投資家七日にもよって、有利になる選択肢は変わります。地元業者と打ち合わせながら、情報を仕入れ、物件選択を試みる必要があるでしょう。

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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