現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 96.64 USD 0.612 2024年07月14日 02:18 AM  更新

【連載195回目】フサフサの牧草地帯だった、NZ・オークランドのロドニー地区が!?…不動産平均価格「100万NZドル超」に、現地のプロもめまい【NZ不動産の最新事情】

2024年5月17日

連載コラム 一色 良子

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ニュージーランドのオークランド地方の不動産価格を見ると、これまでにない価格上昇を見せるエリアが出現。なぜそのようなことが起こっているのか、現在の不動産のトレンドや、宅地開発エリアの現状などを交え、解説します。NZ不動産売買のリアルな現場から、最新事情をレポートします。

※本記事は、2024年5月13日現在の情報に基づいて執筆されています。


 

現地のプロも驚く、オークランド地方一帯の価格動向

 

新年度が始まってから、早くも2ヵ月が経過しようとしています。今回は、あらためて、ニュージーランドのオークランド地方全体の不動産価格についてのご案内から始めたいと思います。

まずは、下記の図表をご覧ください。

[図表]オークランド地方の不動産価格変動※単位はNZドル、価格は実績値

 

それぞれの地域がどのようなところかご存知かどうかで、価格の見方も変わってくると思いますが、筆者がこの価格の推移を見てまず驚いたのは、ロドニー地区の不動産価格が100万NZドルを超えていることでした。思わずめまいがする思いです。

 

ロドニー地区は、ひとことでいえば田舎で、オークランド市内中心から1時間くらいかかる地域です。市内で生活している身としては、正直「遠いな」という印象を持っていました。しかし、近年では宅地造成がされ、ノースショアに住んでいた人たちが、さらに北や北西へと移動し、新興住宅地の物件を購入するようになりました。

 

ホームオフィス化が進み、人々は市街地から離れたエリアへ

 

25年前は、オークランド北部のアルバニー地区が、現在のロドニー地区のように、フサフサの牧草地だったところが開拓され住宅地になり、いまでは、普通の居住地域と商店街が立ち並ぶ、活気ある街へ変貌を遂げました。

 

アルバニー地区も、高速道路が整備されて市内中心地から近くなり、その先にあるロドニー地区のアクセスもよくなったことが、価格上昇の一因だと考えられます。

 

北部のノースショアだけではなく、オークランド地方の南部も、旧市街であるパパクラ地区やカラカを中心に、農牧地から宅地造成され、一般居住地域へと移行しつつあります。

 

これらの新規宅地造成では、2~3ベットルームのタウンハウス建設もされていますが、4~5ベットルームの大型物件や、高品質の注文住宅なども多く、不動産価格も100万NZドル越えの物件も増加傾向にあります。

 

同じ100万NZドルを出すとしても、オークランド市内中心は土地が高いため、部屋数が少なかったり、中古物件だったりすることが多いのですが、通勤利便性が高いため、市内にこだわりを持つ方は少なくありません。

 

しかし、ホームオフィス化が進むとともに、部屋の広さや価格の安さを求め、東西南北、市街地から離れた地域へと移り住む人々の流れができています。

 

また、ノースショア地区の不動産価格は、市内中心地より高価格で推移していますが、これは海沿いの高級住宅地や新興住宅地の数の増加が、価格帯の伸びに繋がっていると推察されます。

 

我々の業界では売上の表彰式がありますが、その際、ステージに上がる支店名に注目して、その時期の不動産売買のトレンドを読んでいます。最近では、四半期・年間いずれも、賃貸部門・販売部門ともに、ノースショア及びロドニー地区の支店がトップクラスとして表彰台に上がっています。これらの地区が活況な証左だといえるでしょう。

 

活気が戻りつつあるオークション、久しぶりの大型物件に興奮

 

先日、久しぶりの大型物件のオークションに参加しました。向かった先は、オークランドセントラル地区の高級住宅街で、4ベットルーム、3バスルーム、ダブルガレージ、プール付きの家です。

 

古い建物ですが、モダンに改装されており、1階をゲストルームにしてもOK、ベッドルームとリビングを生かして2世帯住宅としてもOKという素敵な物件です。

 

しかしながら、古いこともあり「価格がついてくるのだろうか?」「250万NZドルで売れたらいいほうか?」などと、あれこれ予想しているうちに、オークションスタート。

 

開始早々、いきなり1組目の家族が240万NZドルで入札。200万NZドルあたりのスタートを予想していただけに「そんなにハードルを上げるのか!」と、びっくりです。

 

しかし、240万NZドルはよいスタートでした。2組目の家族が登場して競い合う状況となり、結果、2組目の家族が最高値となる293万NZドルを提示したところで、家主との相談もあり、オークションは一旦ストップしました。

 

その後、最高値を出した2組目の家族が呼び出され、その家族がもう少し価格を上げたところでオークションが再開。これで決定かと思いきや、ここで初めて手を挙げる家族が登場。これがオークションのおもしろいところです。

 

いよいよ家主の期待額に到達し「オン・ザ・マーケット」(最高値の人に売ります、という意味)を宣言しましたが、それぞれの競り合いは続き、最終的には298万NZドルで落札。

 

240万NZドルを最初に提示した1組目は手が届かず、いきなり飛び込んできた3組目もよい値をつけましたが、2組目は300万NZドル超も躊躇しないかの勢いで、最高値を提示。結局、3組目を振り切り、2組目の勝利となりました。

 

不景気もあり、平均的な100万NZドル級の物件の競い合いは多々あるものの、300万NZドル近い価格帯のオークションは久しぶりで、誰もが住みたいと思う家なら、どんな価格帯でも買い手はつくのだな…と、改めて実感したオークションでした。

 

オークション成立率はまだ回復していませんが、売買件数のほうは少しずつ復活してきています。ノースショアやセントラルでは、オークション販売を行うことで、買い手からのオファーのスピード化を図っているように見受けられます。

 

今週は「リノベーション物件」を取り扱う案件があり、ワクワクしています。物件は古いものの、オーシャンビューの好立地で、改装すれば素敵な物件へと変身するはず。繁忙期の頃なら、まさにお宝といえる物件ですが、はてさて、今回はどうなるでしょうか。

 

白熱したやり取りが展開されるのか、それとも資金不足でスルーされるか…。時代の流れを読みつつ、ビジネスをすすめたいと思っています。

 

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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