現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 81.63 USD 0.641 2022年05月20日 00:27 AM  更新

【連載167回目】NZ不動産マーケットの2021年を振り返り…ファーストバイヤー大量出現の理由も

2021年12月13日

連載コラム 一色 良子

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ニュージーランドのアーダーン首相は、新型コロナの感染対策としてフレキシブルな対応を取り入れ、成果を上げています。それなりの制限はありつつも、不動産業界は相変わらず活況です。2021年のマーケットを振り返りながら、来年の状況を予想します。オークランド在住で不動産会社を経営する筆者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。※本記事は、2021年12月6日現在の情報に基づいて執筆されています。

 

アーダーン首相が導入した「信号システム」

 

11月29日、ニュージーランドのアーダーン首相は、新型コロナの感染対策として、各地域で「緑・オレンジ・赤」の3段階の信号システムの色を導入することを決めました。この制度は12月3日未明から運用開始され、ワクチン接種証明書の使用により、飲食店、スポーツジム、イベント開催などを認めていきます。

 

この信号システムの区分によると、オークランドの北のノースランドの一部、オークランド、ワイカト地方などは「赤」となり、それ以外の北島の都市及び南島全土は「オレンジ」からスタート。この色の違いをマスターするには若干苦労しますが、美容室の営業開始、飲食店内での飲食ができるようになり、スポーツジムの営業再開もあり、国民の生活は、少しずつですが緩和されてきました。

 

ただし、ワクチン接種2回の証明書(=ワクチンパス)の提示が必要で、条件付きの行動ではあります。

 

ファーストバイヤーの勢いが目立った2021年後半

 

われわれ不動産業界では、これまで予約制だった内覧が、土日の定期的時間のオープンホーム開催となり、数多くの内覧者を受け入れることができるようになります。とはいえ、マスク着用と消毒の徹底が必須です。

 

そんななか、新種の感染菌オミクロンの存在が発生し、隣のオーストラリアで感染者が出ているので、NZに入ってくるのも近いのではとかたずをのんで見守っています。海外への渡航を期待していただけに、正直、落胆は隠せません。

 

しかし現時点では、12月15日から約1ヵ月間、オークランドの県境を行き来できるように解放されることになっており、人々はクリスマスホリデーへの期待に胸を躍らせています。

 

繁忙期のいま、今年もたくさんの売買が成立しました。飲食店、観光業を中心に大変な経済のなか、不動産業界はお陰様で例年通の繁忙期を過ごしています。オフィスでの面談が許されていない現在、Zoomでの打ち合わせやメールでの資料送付となるため、通常より業務に時間がかかります。

 

今年の特徴は、ファーストホームバイヤーの力が強くなったことです。家賃高騰のなか、後半は住宅ローンの金利が下がって借りやすい状況になり、マイホーム取得を試みる若い世代のほか、投資家の勢いも盛んになりました。

 

なかでも70万NZドル・80万NZドル・100万NZドル以下の価格帯の物件は盛んに問い合わせが入り、あっという間に売れていきます。ネット広告を出すたび、間髪を入れず電話が鳴りはじめます。一戸建てに手が出ない層には「小庭付きのタウンハウス」が人気で、盛んに開発され、売れ行きも好調です。

 

テアロハ地区、20万NZドルのキャピタルを得た例も

 

弊社がかねてより注目し、日本の投資家の皆様にご紹介していたワイカト地方ですが、しばらく前は30万~40万NZドル前半で売れていたテアロハ地区の戸建も、今年は55万~60万NZドル単位で動き、広告を出してから3日でオファーが出るというかたちとなりました。

 

幸い、テアロハ地区はロックダウンの地域でなく通常の営業ができたため、契約がスムーズに運びました。しかし、ハミルトン地域がロックダウンに。ハミルトン在住のスタッフがテアロハまで通えなくなり、一時は近隣の地域の買い手の方に内覧してもらえない状況になりましたが、緩和後すぐに営業開始できたため、短期での販売が実現しました。

 

今後も突然のロックダウンの可能性があるため「いまのうちに家を買っておこう」という気持ちも購入を急ぐ理由になったのではと思います。

 

投資家のなかには、購入から5年後に売却し、約20万NZドル(約1600万円)のキャピタルゲインを得た方もいて、大いに喜んでいただきました。不動産業者として、この地域に注目した甲斐があったというものです。

 

2022年も、NZ不動産の展望は「右肩上がり」

 

資産形成にはいろいろな手段がありますが、ニュージーランドにおいては、不動産投資は着実な方法のひとつです。コロナで職を追われ、親族一同が不動産業界へと転職したというケースもありますし、定期的な給与を失うも、複数の不動産物件を所有していたおかげで家賃収入を得られ、家系を維持できたという方もいます。なかには、ローンが残っている家を手放し、一時的にまとまった資金を得て家計を維持したという方も。

 

家を所有していたおかげで、コロナの苦境を乗り越えている人たちが大勢いるのです。

 

成功している投資家の方はこのように語ります。「資金が少しでもあり、何か物件を買える条件がそろっていれば、とにかく買いなさい。買う実行、勇気を出さないと何も始まらない」。勇気を出して家を購入したからこそ、数年でキャピタルゲインを得られ、まとまった資金を手にできているのです。

 

いまからでも遅くありません。来年も引き続きマーケットは動き、ときには静かな時期もあるかもしれませんが、歴史を見る限り、いずれ反発して上がっていきます。北半球の出来事が、南半球のニュージーランドのメリットになることも多々あります。来年も引き続き、ニュージーランドの不動産投資は見逃せません!

 

今回が2021年最後のコラムとなります。この1年も無事に連載できたことを感謝申し上げます。お読みいただきありがとうございました。

 

日本と海外の行き来が自由にできていない現状ですが、いつか必ず回復することを願い、読者の皆様が、安全かつ実りのある年末年始を過ごせますように願っております。

 

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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