現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 65.39 USD 0.605 2020年03月29日 08:18 AM  更新

【連載第144回】NZ不動産は最終販売段階へ…売買状況からみる来年の狙い目

2019年12月13日

連載コラム 一色 良子

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2019年の年末、ニュージーランドの不動産市場は例年よりも買い手が多く、とくに郊外では住宅のオークションが盛り上がりを見せています。実際のオークションの状況を通じ、来年までの不動産市場の動きを考察します。本記事は、オークランド在住で不動産会社を経営する著者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。


 

12月を迎えても、まだまだ物件への問い合わせ電話が…

2019年も残りわずかとなりました。いつもは12月になると、ニュージーランドの人々はクリスマス休暇の準備のためにホリディーモードへと切り替わります。ところが今年は、12月に入っても、弊社では頻繁に電話が鳴り、シティーアパートメントの購入の問い合わせが増えています。

売り主も年内の売却を成立させたいために、価格を下げていきます。それゆえ「バーゲンハンター」が出没しています。

先日は、オークランドのメイン通りであるクウィーンストリートに建つ2LDKのアパート3戸の契約が、同時に成立しました。

販売開始した当時は、問い合わせがあっても、すぐにオファーが出ませんでした。投資家たちは、すぐには契約オファーを出さず、ほかの物件と比較しながら様子を見て、値が下がるタイミングを見計らっていたかのように、11月末から12月初旬にかけて攻勢をかけてきます。

複数の買い手の出現は弊社としてもうれしい限りですが、買い損なってしまった投資家の方々にも別のお得情報を提供しつつ、一気に販売へと進めています。まさにいま、最終販売段階といったところです。

 

郊外の住宅地ではオークション販売が活況

 

一方で、郊外の住宅地ではオークション販売が盛んに行われています。11月末から予定していたオークション日は、どんどん日程変更されていきます。なぜそのようなことが起こるかといえば、通常は売り出し開始4週間後にオークション日が設定されるところ、その日を前に買い手が現れてオファーを出し、その価格で家主が承諾すれば、オークション日が前倒しされ、一般公開でオークションを行われる…という流れになるからです。

その際、最初にオファーを出した人が無事に買えるとは限りません。新たな買い手の出現によって競り合いが繰り広げられ、結果、最初の人が負け、当日手を挙げた人が勝って購入に至る場合もあります。見ている側としては、非常にドキドキする面白い展開です。

買い手当事者もハラハラし通しで、オークショナーの「SOLD!」という掛け声の瞬間、大喜びでハグし合う夫婦もいれば、最初にオファーしたのに負けてしまい、愕然とするファミリーもいるなど、数々のドラマが生まれます。

われわれのように、購入希望者に同行しているセールスマンたちも、勝った場合は一緒に感動を分かちあえるのですが、負けた場合は、冷静な対処を求められるという難しさもあります。

今回弊社が担当したオークションで、売り担当のセールスマンから「150万ドル前後なら家主が受けるだろう」と聞き出した案件がありました。事前にオファーすることも考えたのですが、オークション日間近だったため、そのまま参加することを選びました。当日、投資家の方には155万ドルの予算を持って参加いただき、購入への期待を胸にオークションへと挑みました。6名が競り合うなか、140万ドルからスタートし、5万ドルずつ上がっていき、一気に155万ドルを超え、最終的には182万ドルで確定・終了しました。

結果として、このオークションは家主様にとってよい方向へと進みました。今年は売り物件が平均より20%少ないため、この状況でマイホームの購入を考える場合は、予算に合ったよい家を見つけ次第オークションに参加し、買えなければどんどん次の物件へと切り替える積極性が必要です。

今回のオークションは、200万ドル級の予算を持っている人が参加し、182万ドルという数字を出したのだと予測しています。

上手に購入するには、オークションの日程も吟味しなければなりません。第一候補が午後3時から、しかし第二候補がその前の2時から…という場合、絶対的にこだわる人は午後3時の第一候補の家のオークションに参加しますが、第二候補でも悪くないと考える買手は、第二候補のオークションに参加し、結果を出しています。

通常なら、第一候補より第二候補のほうが安い価格帯となりますが、上記のような買い手の場合、第一候補に合わせた予算を持っているため、第二候補のオークションでどんどん価格を上げてくるのです。

第一候補の家の場合、購入予算はたいていその家の相場(=安い価格帯)で設定しますが、そこに前述のような「上の予算を持つ人」が出現すると、どうしても第一候補にしている人が負けてしまう、という現象が起こるのです。

 

来年後半は、11月末~12月の第一週目の週末が穴場

この年度末のオークションはジャッジが厳しいですが、動きを見ていると、間際に購入者が現れているため、12月のオークション日の設定は成功していると思われます。

来年後半に不動産投資・売却を計画中の方は、不動産繁忙期の10月~12月の行動がベターです。とくに11月末~12月の第一週目の週末が穴場であると判断しています。1年先の話題ではありますが、時間はあっという間に過ぎて行きますので、オリンピックが終わるころ、行動を開始することをお勧めします。

安定した時期によい家を購入するのはもちろん、こちらの冬場である6月~8月も、売却は物件数が少ない時期ですので、買い手が多く集まる可能性が高い時期でもあります。ご希望される方のプランやタイミングによって、時期によるお勧め度合いを判断します。

さて、2019年度、最後の寄稿となりました。今年1年、無事に皆様と交流ができたことを感謝いたします。

年末年始のお休みをいただき、2020年度も引き続き、現地から生のニュージーランド不動産事情を発信していきたいと思いますので、引き続き来年度もよろしくお願い申し上げます。皆様の健康と発展を、南半球より願っております。

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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