現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 69.81 USD 0.641 2019年11月17日 22:35 PM  更新

【連載第138回】政府の移民政策の影響も…NZ不動産の価格変化の要因

2019年6月14日

連載コラム 一色 良子

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ニュージーランドのオークランド地方では、不動産の平均価格が下落していますが、高額物件は引き続き好調であり、売買も盛んです。一方、ワイカト地方では物件価格の上昇が続いています。このような不動産価格の変化には、ニュージーランド政府による移民政策など、行政の動向が影響するケースもあります。今回は、オークラインドの人気物件の購入層や、オークランドやワイカトの不動産価格の推移等について見ていきます。


有名スポーツ選手も見学に…立地抜群な2億円超の物件

 

ヨットの街といわれるオークランド。歴史あるヨットレース、アメリカズカップでもニュージーランド勢は度々の優勝経験をもっています。そんなオークランド市民にとって、海のそばは馴染み深い憩いの場所です。毎日きれいな海の景色を見て暮らせるのは、とてもラッキーなことなのです。

さて、このたびついに、海の景色が見える物件が出ました。5ベッドルーム、2バスルーム、3台分の駐車場プラス、敷地内にも複数の駐車スペースがあります。

リビングルームが2つありますので、ファミリーホームとしてもいいですし、プロフェッショナルカップルのホームオフィスとして、海の景色を見ながら仕事をするのにも適しています。

オープンホーム初日、雨にもかかわらず、次々と訪問者がやって来ました。若い世代の家族と、定年間際の夫婦の訪問が目立ちます。物件の価格帯は、300万NZドル(約2億2千万円相当)です。

訪れたある若い世帯は、冷やかしなのかと思いきや、真剣な様子で物件を見て回っていました。聞けば、有名スポーツ選手とその家族とのこと。常に頂点を目指している方ですから、日常生活もベストな環境で暮らしたいと考えているのでしょう。窓から見えるオークランドシティの全景に、みなさんが歓声を上げていました。

一方、アジア人も負けてはおらず、二日続けて中国人の家族が見学にやって来ました。「この家は何でできているの?」「敷地の広さが約1500㎡あるから、この家をつぶして2軒新築を建てたいな・・・」などとコメント。

確かに新しい家ではなく、内装も古いため手を加えないといけませんが、つぶすなんてもったいない。この中国人家族にとってはこの景色こそが魅力で、いま建っているこの家は好みではないのか、新築にこだわります。ここの感覚が、ニュージーランド人とアジア人の違いなのでしょうか?

古いものを大切にし、もともとの基礎を使って自分好みにお化粧直ししていくニュージーランド人と、古いものを壊し、そこに新しく建てる中国人。中国の方は、風水を重視した家づくりをするので、建物の価値は考えません。

ただ、ここでちょっとした疑問も。家主はもちろん、家の価値を含めた価格を期待しているものの、買い手側にとって土地にしか価値がない場合、その価格でオファーを出すのでしょうか? 複数の方が見に来てくれた、みんな買う気満々だ! などと喜んではいられない状況です。

 

オークランドの人口集中回避で、他地域価格が上昇

 

今年に入り、オークランドの物件価格の平均が下がってきていますが(下記図表参照)、高額物件も引き続き活気があり売買が盛んで、ニュージーランド人の物件購買力は減ってはいません。2019年5月のリポートのオークランドの数字は、平均87万5,476NZドルで、先月に比べて2.7%低くなりました。

一方、ワイカト地方は、対先月3.2%上昇で62万6,776NZドル。去年50万ドル台となっていたのが60万ドルの数字になっています。これは、ハミルトンの郊外や、ケンブリッジの新興住宅地での新築物件価格が高額であるゆえに、平均値が上がっているためと考えられます。

2015年後半より、ワイカト地方の物件に注目していたころ、40万ドル台の家が多く販売されていましたが、もういまや、その数値では2LDKの物件しか買えない状況。ハミルトンも第二のオークランド化しつつあることが感じられます。

これは政府の移民政策により、オークランドへの人口集中が避けられ、地方で生活・起業をするとポイントが追加されるため、人々はハミルトンへ行くという現象によるものです。このような流れでも不動産価値が変化していきます。

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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