【連載第124回】家を移動して土地活用!? NZで人気の「リロケーションハウス」
2018年4月13日
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ニュージーランド物件の価格は相変わらず上昇中
ニュージーランド国内の平均的な家の価格推移は、昨年2017年と比べ、今年2018年2月の統計では49万6,000NZドルから53万NZドル、対前6.9%となりました。オークランドの数字は、82万7,000NZドルから85万8,000NZドルで、対前3.7%の上昇です。
<リロケーションハウス、ついに設置>
敷地内に1軒の家が建っているとして、その敷地が900㎡以上であれば、2軒の家が建ちます。既存の家が土地の中央に建っていれば奥に移動し、手前の土地に中古の物件を設置する・・・このような開発を、私たちは「リロケーションハウス開発」と呼びます。2戸目の土地が無料で手に入るも同義ですから、敷地内に2軒所有し、賃貸収入利率を上げていきます。
1つの例をご紹介しましょう。1101㎡の面積を持つ土地。以下の写真のように、既に家が建っています。道路から手前の土地がありますが、ここに1軒追加するには少し狭いようです。
そこで、既存の家を後ろに動かし、手前の土地を広くします。そして中古物件を移動・・・。これが、リロケーションハウスとなります。
では、どうやって家を移動させるのか見ていきましょう。既存の家は、家の玄関口にあるコンクリートや暖炉など、地上との接点部分を壊し、空洞にします。そしてジャッキで上げ、大型トラックで家を移動させるのです。
この一連の流れは、大イベントと言っても良いものでした。近所の人々が物珍しそうに見学に来て、まるでお祭り騒ぎ。
大工さん達は、床下にもぐり、今度土地に設置する際の杭打ちを行います。夏の終わりの時期であったため気温が高く、作業は非常に大変なものでした。
そしてついに、既存の家とリロケーションの家が所定の位置に着地。ここから、水道管や電線等のライフラインを整え、内装工事に取り掛かります。
ちなみに、既存の家と2軒目のリロケーションハウスも、ある程度内装工事を行っており、移動の際に発生した問題部分を修復をします。その後、市役所への申請をし、認可取得へと進みます。
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2軒運営すれば「年利5%~6%」を目指すことも可能
この行程は決して平坦なものではありませんが、このワイカト地方にあるプタルルの街では、一戸建て古い中古物件が、40万NZドルの相場となっています。仮に40万NZドルの家を購入しても、家賃相場が週350NZドルで、年利は3%前後ですが、このリロケーション開発なら、2軒分を運営する場合、家賃収入が2倍及び2.5倍となり、年利5%~6%を目指すことが可能となります。
ワイカト地方は、対前20%物件価格上昇の動きをしており、キャピタルゲイン狙いも多いに期待できる投資法となります。
オークランドと異なり、家がまだ手ごろに買える状況にあるので、田舎ではあるものの、酪農が盛んなことから、将来性が高いと判断しています。
昨年からリロケーション開発について度々話題にしましたが、実際の写真をご紹介できたのは、今回がはじめてとなります。論より証拠で写真をご覧いただけば、土地二分割、賃貸運営の2倍化についてご理解いただけることでしょう。
さらに、これで投資利益が終わったわけではありません。
現在は、登記上一つの登記の中に2軒分とされていますが、正式に将来土地二分割手続きを行い、単独登記になれば、物件価値は更に上がることになります。
すぐに登記上も変えるのか、売却時に手続きを取り価値を上げていくかは、予算に合わせて作業タイミングを決断する必要があります。ニュージーランドは、建物価値より土地の価値を重視しますので、まだお手ごろの時に、なるべく900㎡以上の物件を購入し、将来に備えるだけでも、投資観点として良いシナリオとなります。
私たちも次のプロジェクトのために、街を走り回る今日この頃です。
Author Profile
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1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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