現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 92.61 USD 0.595 2024年04月26日 06:30 AM  更新

 

ニュージーランド物件の価格は相変わらず上昇中

 

ニュージーランド国内の平均的な家の価格推移は、昨年2017年と比べ、今年2018年2月の統計では49万6,000NZドルから53万NZドル、対前6.9%となりました。オークランドの数字は、82万7,000NZドルから85万8,000NZドルで、対前3.7%の上昇です。

 

 

<リロケーションハウス、ついに設置>

 

敷地内に1軒の家が建っているとして、その敷地が900㎡以上であれば、2軒の家が建ちます。既存の家が土地の中央に建っていれば奥に移動し、手前の土地に中古の物件を設置する・・・このような開発を、私たちは「リロケーションハウス開発」と呼びます。2戸目の土地が無料で手に入るも同義ですから、敷地内に2軒所有し、賃貸収入利率を上げていきます。

 

1つの例をご紹介しましょう。1101㎡の面積を持つ土地。以下の写真のように、既に家が建っています。道路から手前の土地がありますが、ここに1軒追加するには少し狭いようです。

 

 

 

そこで、既存の家を後ろに動かし、手前の土地を広くします。そして中古物件を移動・・・。これが、リロケーションハウスとなります。

 

 

 

では、どうやって家を移動させるのか見ていきましょう。既存の家は、家の玄関口にあるコンクリートや暖炉など、地上との接点部分を壊し、空洞にします。そしてジャッキで上げ、大型トラックで家を移動させるのです。

 

この一連の流れは、大イベントと言っても良いものでした。近所の人々が物珍しそうに見学に来て、まるでお祭り騒ぎ。

 

大工さん達は、床下にもぐり、今度土地に設置する際の杭打ちを行います。夏の終わりの時期であったため気温が高く、作業は非常に大変なものでした。

 

 

 

 

 

そしてついに、既存の家とリロケーションの家が所定の位置に着地。ここから、水道管や電線等のライフラインを整え、内装工事に取り掛かります。

 

ちなみに、既存の家と2軒目のリロケーションハウスも、ある程度内装工事を行っており、移動の際に発生した問題部分を修復をします。その後、市役所への申請をし、認可取得へと進みます。

 

【関連記事】
牧草地が新興住宅街に…開発が進むNZ「プケコヘ」の近況

 

2軒運営すれば「年利5%~6%」を目指すことも可能

 

この行程は決して平坦なものではありませんが、このワイカト地方にあるプタルルの街では、一戸建て古い中古物件が、40万NZドルの相場となっています。仮に40万NZドルの家を購入しても、家賃相場が週350NZドルで、年利は3%前後ですが、このリロケーション開発なら、2軒分を運営する場合、家賃収入が2倍及び2.5倍となり、年利5%~6%を目指すことが可能となります。

 

ワイカト地方は、対前20%物件価格上昇の動きをしており、キャピタルゲイン狙いも多いに期待できる投資法となります。

 

オークランドと異なり、家がまだ手ごろに買える状況にあるので、田舎ではあるものの、酪農が盛んなことから、将来性が高いと判断しています。

 

昨年からリロケーション開発について度々話題にしましたが、実際の写真をご紹介できたのは、今回がはじめてとなります。論より証拠で写真をご覧いただけば、土地二分割、賃貸運営の2倍化についてご理解いただけることでしょう。

 

さらに、これで投資利益が終わったわけではありません。

 

現在は、登記上一つの登記の中に2軒分とされていますが、正式に将来土地二分割手続きを行い、単独登記になれば、物件価値は更に上がることになります。

 

すぐに登記上も変えるのか、売却時に手続きを取り価値を上げていくかは、予算に合わせて作業タイミングを決断する必要があります。ニュージーランドは、建物価値より土地の価値を重視しますので、まだお手ごろの時に、なるべく900㎡以上の物件を購入し、将来に備えるだけでも、投資観点として良いシナリオとなります。

 

私たちも次のプロジェクトのために、街を走り回る今日この頃です。

 

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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