2017年8月、ニュージーランドの不動産売買数は非常に緩やかなものになりました。その要因の一つは、9月23日から始まり、10月12日に結果が判明するニュージーランド国政選挙でしょう。今回は、ニュージーランド不動産の売買件数と、2017年国政選挙の関係性を探ります。
冬場&選挙前であることから、国民は不動産売買を躊躇
8月分の国内不動産売買数のデータが発表されました。
国内平均20%対前ダウンという結果。
各地の数値は次の通りです。
●南島=37.3%
●ノースランド=29.4%
●タラナキ=25.9%
●ワイカト=25%
●オークランド=21.5%
オークランド内の物件評価額においても、0.5%~1.6%の下落となっています。
●パパクラ =1.8%
●ワイタケレ=0.6%
●マヌカウ・フランクリン=0.1%
●ノースショア=0.2%
●ロドニー=1.6%
●オークランド市内・東地区=0.5%
国内平均売却価格=63万9051NZドル 対前8.1%上昇
オークランド平均売却価格=104万5059NZドル 対前7.2%上昇
国内不動産売買数は小刻みに上下していますが、冬場という季節柄、また国政選挙前ということで、売買を躊躇する国民が多いようでした。
2017年選挙結果のゆくえ…誰が首相となるのか?
世界が注目するニュージーランドの国政選挙。9月24日(日)時点の投票結果は次の通りとなっています。
National(与党)が46%、Labour(野党)が35.8%。座席数は、ナショナル(青)58席、労働党45席(赤)とNZファーストが9席(黒)、グリーン党7席(緑)とACTが1席(黄)、マオリ党がゼロという結果となっています。
まだ海外からの投票が反映されていないため、ニュージーランド・ファースト党の動きによっては、ナショナル党の勝利とならず労働党が勝つ可能性もあります。
最終結果は、10月12日(木)に発表されます。
事前投票や、海外からの投票の集計には少々時間がかかるようです。
9月24日(日)の開票結果は上記で紹介した通りなのですが、海外投票結果等を計算し、各党が連立するかどうかで、最終結果が出るとのこと。
日本とはシステムが異なるので、一体どこの政党が勝ったのか分かりにくいと思いますが、現時点では決定されていないため、なんとも言えません。
ニュージーランド国民はもちろんのこと、我々移民=永住権保持者にも選挙権が与えられています。
こちらも日本と異なる仕組みですが、自らの一票でニュージーランドの国政が形成されていくと思えば、非常に重いもの。慎重に選んで投票しました。
※26日現在、主要政党である国民党、労働党のいずれも過半数の議席を獲得できなかったため、ニュージーランド・ファースト党との連立協議に入っています。
個人的なことですが、たまたま隣の家の奥様が、議員に立候補しました。
現時点では勝利したとのことで、今後所属する党が勝つかどうかで、どのような政治活動を行うのか変わっていくのでしょう。
議員といっても、普通の母親として近所の人々と交流しています。
「私は議員よ」と気取らず、政治活動においても近所の人達に「私に一票を」と強要せず、まったくもって普通の交流をします。
ニュージーランド人の国民性を感じるエピソードと言えるでしょう。
今週は政治のお話をしましたが、ホットなニュースで、かつ我々の事業にも大いに関連してきますので、今後もニュージーランド国政に注目したいと思います。
サマータイムが始まったニュージーランド。
これから、不動産売買が春・夏クリスマス前までの時期に活発になってきます。
銀行の融資にも期待したいという会話が聞こえてきました。
売却計画実行する家主はもちろんのこと、建築業社、不動産販売業者、物件購入計画者は、それぞれの立場でこれから忙しくなると思われます。
オークランド地区は、ますます住宅開発を活発化しています。
牧草地の宅地造成の市役所認可も出たため、選挙後は実行に向けて進んでいくことでしょう。
Author Profile
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元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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