ニュージーランドで毎年開催される「オークランドホームショー」。この展示会では、移動式ホームやキャンピングカーなど、住宅に関連する様々な商品が出品されます。今回は、今年開催されたオークランドホームショーの様子と、目玉商品を見ていきましょう。
気ままで自由な暮らしを叶える「移動式ホーム」
今年もニュージーランドにて「オークランドホームショー」が開催されました。移動式ホームやキャンピングカーなど、家に関する様々なものを展示した見本市です。
ニュージーランドの人々は、この見本市に来て、家の新築・改装計画を練ります。
また見ているだけでも楽しいので、趣味の一環として毎年参加する人もいます。他には、建築の専門家の方も訪れます。
さて、今年の目玉商品は何でしょうか?
以下は「移動式ホーム」の写真です。
自宅の庭の敷地に簡易的に設置することができるため、急な来客に対応するための別宅として利用されることが多いです。
もちろん、キャンプ施設の一角に一時的に設置して、滞在することも可能です。
入り口から右手にキッチン、中央がリビング、左手にシャワールーム、トイレ、ランドリーが備えられています。
さらにその敷居の壁からは階段が出てきて、中二階のベットルームへと上がることができます。木目調で北欧風のデザインで、室内はとても明るいです。
さてこちらは、アメリカンタイプのキャピングカー。川沿いや、キャンプ施設のある場所で車を止め、魚釣りをした後、BBQを楽しむという娯楽がニュージーランドでも盛んです。
家を処分して、豪華なキャンピングカーや、先ほど紹介した移動式ホームで、住む場所を転々としながら暮らすという、自由な生活設計を楽しむ老夫婦も多いのです。
この記事では紹介しませんが、ヨットでも生活に困らない設備を備えたものがありますので、駐機場を借りて、ヨットで生活している人も多いです。
山が好きか、海が好きかで選択するのでしょう。
気になるお値段ですが、キャピングカーは、安いもので5万NZドル(約400万円)はします。
日本のミニバスの中古を買って、自分で改装する人もいます。
移動式の家は安いもので10万NZドルですが、これは最低限の設備しか備えていません。
居心地がよく、少し豪華だなというものは、15万NZドル~22万NZドルという相場です。
市内の1LDKのアパートメントの値段と同等で、維持費もあまり変わらないため、アドベンチャーな暮らしを求める人達は、こちらを選択するのも十分アリでしょう。
家の敷地が広いNZでは「プール型スパ」も安く設置可能
以下の写真は、ここ数年販売されているプール型スパです。
家にバスタブがなく、シャワーしかないという家庭も多いため、庭に4名程度入れる標準的なスパを設置し、冬に身体を温める家族もあるようです。
そんな中、娯楽と健康を兼ねて、プール型のスパも登場しました。気になるお値段ですが、約4万NZドル(約320万円)で購入できます。
「え? 意外と安い」と思う人もいることでしょう。
日本では、スパプールを設置する土地の確保がなかなか出来ませんが、ここニュージーランドでは100坪以上の広い家が多いため、簡単にスペースは確保できるのです。
4人用の平均的なスパは約6,000NZドル(約48万円)で購入できるため、普及がだいぶ進んできました。
自宅の庭にデッキを作り、アウトドア家具を設置、屋根や電灯も付けた「もう一つのリビングエリア」を作ることが、ニュージーランド人の間で現在盛んです。
特に夏は涼しく、野外パーティーを行うのに良いスペースなのです。
さらに、ここ数年売り出され人気なのが「ピザオーブン」です。
ピザを専用野外オーブンで、スモークサーモン、スモークチキンや香味野菜を入れて焼きます。
BBQのメニューにもう一品野外の料理メニューを増やせるため、パーティーでも大盛り上がりです。
野外バーの設置と共に、自宅にいながらパブのような設備・雰囲気作りを楽しむ家庭が多くなってきました。
ここまでに紹介した様々な設備は、資産家だけの娯楽品というわけではなく、一般人がそれぞれの計画で予算を組み、自分達のライフスタイルを楽しんでいます。
ニュージーランド不動産投資をする中で、人々の暮らしの好みは何か? 色合いは? 床はカーペットがいいのかフローリングか? キッチン設備は? どんなハンドルシャワーを使うか? 固定式でいいか? ・・・などなど、どんな家が人々に支持され、借り手がつきやすいのかという観点で、私達業者は会場を見てまわります。
物件の改装工事を進める中で、これら旬の情報は非常に役立つのです。
Author Profile
-
1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
連載コラム 記事一覧 >
最新の投稿
- 連載コラム2024.03.08【連載193回目】
オークランド地区、2月の不動産平均価格は100万NZドルを下回る…購入は速やかに、売却は8~9月まで辛抱を - 連載コラム2024.02.16【連載192回目】〈NZ不動産〉銀行金利7~8%、住宅平均価格100万NZドル超の厳しい状況…投資家の動きは?【現地バイヤーが解説】
- 連載コラム2024.01.19【連載191回目】「NZ移住のきっかけは、阪神淡路大震災でした」現地不動産のプロが、不測の事態に備えた国際的な〈資産分散資産・資産形成〉を真剣に勧める理由
- 連載コラム2023.12.15【連載190回目】〈NZ不動産の最新事情〉「物件価格低迷&銀行金利上昇」で、購入を迷うバイヤー多数だが…不動産のプロ「待たないほうがいい」と考えるワケ