現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 91.08 USD 0.589 2024年04月20日 06:56 AM  更新

NZの街「プケコヘ」で盛んなランドバンキング投資法とは?【連載103回】

2017年9月1日

連載コラム 一色 良子

パパクラ ランドバンキング 投資 海外不動産

前回は、価格高騰が続くニュージーランド不動産物件の購入タイミングについて考察しました。今回は、連載の第101回でも紹介した街、プケコへの具体的な物件情報と、多くの投資家が利用している「ランドバンキング投資法」について見ていきます。


 

購入した牧草地を数年以上寝かせ、一気に戸建を建設

 

前回、「価格高騰が続くニュージーランド不動産・・・今、購入するには?」という記事を掲載しました。
この記事を読んだあと、3週間以内に物件購入の計画を立ていただくと、またとないチャンスを得ることができるかもしれません。

 

なぜなら、ニュージーランドでは10月と11月が不動産売買のピークとなるからです。
ちなみに、9月はひと足早くマーケットに出す方が準備をする時期となります。

 

不動産売買市場の勢いが落ちてきたというメディアの言葉を信じ、「買い手が出たら、ある程度の価格を割引してでも売却を成立させよう」という売主が多い今、買い手にとっては大きなチャンスがやってきたと言えるのです。

 

さてここで、過去の記事でも紹介した「ランドバンキング」について復習しましょう。
ここでいうランドバンキングとは、広い牧草地をあらかじめ購入し、5年~10年単位で土地を寝かせ、宅地造成の波が来たら一気に20軒以上の一戸建てを建てる投資方法のことを言います。

ランドバンキングの手法を使う場合、投資金額は1億円単位になります。現在、ニュージーランドで購入できそうな牧草地は5億円以上のものしかありません。
中国人の富裕層が牧草地を買い占めているからです。

 

このような大型の土地は、グループで購入し、共同開発をしていくという手もあります。
牧草地に限らず、集合住宅が建てられる土地家屋を探し、1軒から2軒、10軒と開発していきます。
この方法は、市・国も奨励しています。

 

単独で購入するのが難しい場合は、300~500㎡の土地を今購入し、数年から5年寝かせる手があります。
その後住宅を建設すれば、その時期のマーケット価格は現在よりも上がっていることが容易に予想できますので、高い価格で不動産を売却することが可能となります。

 

<例>
土地350㎡を35万NZドルで購入します。現在4LDKの新築物件が75万NZ~80万NZドルで販売されており、家の建設費は30万NZドルとなります。

3年後に家を建設。建築コストが40万NZドルで、75万NZドルの経費がかかります。マーケット価格が対前10%上昇という比率が平均的として、3年後の家の販売価格は110万NZドルとなります。

110万NZドル―(35万NZドル+40万NZドル)=35万NZドルの利益

 

今すぐに開発するより、3年寝かせることで倍近くの利益を得ることが可能となるため、条件が揃えば、5年後の開発も高投資期待ができることになります。
「そんなうまい話はないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、2年前に販売されていた土地が30万NZドルだったのにも関わらず、今となって45万NZドルで売られた事例もあるのです。

 

何もしなくても、最初に買った土地代が25万NZドルであれば、価格は2倍になりますが、まずは有望な投資先を探さなくてはなりません。

では、次の投資先として有望な土地はどこか・・・情報を聞きながら、筆者自身の足で回り、たどり着いたのがプケコへ、パパクラ地区でした。

 

土地を買い増して、中核開発を目指す手も

 

通りからすぐの場所に、3LDKの改装が必要な古い住宅が建っています。

この物件は、2週間前にオークション売りで販売され、5組が争った末に、ニュージーランド人の中年夫婦が購入しました。
自宅購入ではなく、明らかに投資目的。彼らなりのランドバンキング投資法です。

103-2

既存の家をそのまま、または少し改装して賃貸に出します。
今回オークションで出された物件は、必ず2戸は建てられる土地なのですが、3戸、または6軒程度のタウンハウスが建てられる土地である可能性もあります。

 

ただ、市役所の承認がどう下りるかで開発の進み方も変わってきます。

 

写真左の家を見てください。
家が通りから前に建っていて、後ろに土地があります。
この隣家の後ろの土地も買うことができれば、更に戸数が増え、中核開発を目指すことも可能となります。

 

オークランド中心地より車で約1時間の距離で、交通網も発達しつつある「プケコへ」。
英語留学や農耕留学も盛んで、外国人受け入れ体制も整っているので、お子さん達の留学先、ホリデーホーム先としても注目できる都市です。

街の中は、商業施設や病院も整っており、生活する上で、オークランド中心と変わらない生活ができます。
今最もホットな街であると言えるでしょう。

 

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
連載コラム 記事一覧 >

最近の記事

関連記事

Related Post

ニュージーランド ガイド

New Zealand Guide

ニュージーランド ガイド

New Zealand Guide