土地勘のない都市の物件を購入する際、テナント付けの観点からも、その都市の「生活環境」が本当に良いのかどうか、気になる方は多いと思います。そこで今回は、「良い生活環境」だと言える10個の条件を紹介します。
都市の犯罪率などはインターネットで調べることが可能
土地勘のない都市や町へ物件を購入する際、生活環境選びは、非常に重要です。生活環境の良し悪しは人それぞれの見方によって異なりますが、良い環境と評価されるにはある共通点があり、誰にも魅力的に映り、結果的に資産価値をあげることに繋がります。
もし以下の10項目が、あなたが購入する物件に当てはまるのであれば、良い生活環境と言えるでしょう。
①優秀な有名な学校がある
今、子供がいる以内に関わらず、有名校がある評判の地域に物件は、空室率も少なく、今後、物件価格の上昇が見込まれます。ニュージーランドでは大半の地域において、子供を特定の公立学校に通わせるにはその学区内に住む必要があるからです。そのため、高いお金を払ってでも優秀な公立学校の学区内に引っ越そうとする親たちが多くいます。
②低い犯罪率(治安が良い)
これはその地域が良い生活環境であることの絶対条件になります。誰しも安心と安全の中で暮らすことのできる地域に住みたいと考えています。はじめての地域に引っ越す際、注意深い人はそこに住宅を購入する前にその地域を調査し、そしてその犯罪率に着目します。ニュージーランドでは、インターネットから犯罪率の情報を得ることができます。
③選べるライフスタイル
多くの選択肢を兼ね備えた生活環境は、様々なものを様々な人々に与えてくれます。それはたとえば、近所に食事ができるカフェやレストラン、バーまたはアクティブな地元民たちが楽しめるウォーキング・トレイルやハイキング・トレイル、あるいは地域のメンバーからなる倶楽部やグループがたくさんあることなどです。日々のレクレーションを大切だと考えているからです。
④アウトドア・アクティビティ
アウトドアを楽しむためにわざわざ遠出しなくても済む地域は、現地の人々には、一層魅力的に映ります。ビーチや公園、遊び場(プレイグラウンド)、ゴルフコースにテニスコート、公営プールに近所の池や川などは、気軽なアクティビティだからです。
⑤手入れの行き届いた美しい住宅街
個々の家々の手入れ行き届いている美しい住宅街、それは単に景観が素晴らしいということだけでなく近隣住人が自身の住宅にプライドを持っていることを意味しています。住宅購入予定者または販売予定者にとって、それは良い印象を与えます。決して豪勢な住宅が立ち並ぶ通り沿いという事ではなく、短く刈られた芝や、手入れの行き届いた庭、よく整備された歩道なども景観が高め、物件のイメージアップに繋がるのです。
⑥古き良きを大切にした歴史的な建物
都心部であっても、よく手入れされた古い建物や家々が立ち並ぶ通りはとても美しく見えます。長い年月よく手入れされてきた並木通りや歴史を感じさせる建物が、その地域のちょっとしたノスタルジックな雰囲気を演出します。
⑦家族にとっては庭付き物件
現地の家族にとっては、広い土地により大きな住宅が建ち並ぶ地域の方が、アパートやタウンハウスなどの居住スペースの狭い住宅より、アウトドア・スペースも期待できない都心部よりも魅力的に感じる事でしょう。しかしながら、都市部では、住宅価格の上昇とともにそれは現実的なものではなくなってきました。小さくともバーベキュースペースの取れる庭やデッキのある物件を選びましょう。
食品店等に「歩いて行ける距離かどうか」も重要
⑧公共交通機関の駅近くや移動のし易さ
毎日の通勤にバスや電車の駅やフェリーターミナルなど、通勤者が多く住まう地域では、公共交通機関へのアクセスが良いところが人気です。また、自動車を自宅に置き、駅前のスーパーマーケットやお店、カフェなどに歩いて行けることも人気の理由です。
⑨エンターテインメント
映画館やボーリング場、スポーツクラブ、グラウンド、図書館レストランやBARなど食事や飲みに出かけるのにわざわざ都心部まで出かけるのは面倒です。そのため、素敵なエンターテインメント施設がある居住区は常に人気があります。現地の人々は、エンターテインメントを日常的に過ごせるかも大切にしています。
⑩ショッピングが楽しめる
ニュージーランドでは、頻繁に週末、屋外マーケットが開催されます。それは、大型ショッピングセンターやスーパーマーケット、ユニークな地元のブティックと並び人気を集める要因の一つとなっています。大型ショッピングセンターは、車で30分圏内の場所。日常のスーパーマーケットは車で10分圏内が良いでしょう。もちろん徒歩圏内がベスト。生活圏にどんなものが買えるのかチェックするのが良いでしょう。
<結論>
現地に長年住んでいる住人に意見を求めるのがベストですが、なかなか遠い地では、それは現実的ではありません。
土地勘のない地域での住宅購入を検討されているのであれば、まずは、セールスコンサルタントからその地域に関する情報を得ましょう。上記のポイントをしっかりと抑えて、価格とのバランスを見ながら不動産投資を行って行くことが重要です。
Author Profile
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元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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