現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 90.92 USD 0.589 2024年04月19日 10:13 AM  更新

NZの物件オークションに参加 知っておきたい7つのポイント

2017年6月16日

連載コラム 一色 良子

オークション オークランド 海外不動産

ニュージーランド、中でもオークランドの不動産市場では、オークションによる物件売買が最もポピュラーとなっています。そこで今回は、ニュージーランドの物件オークションに参加する際に知っておきたい「7つのポイント」について見ていきましょう。


 

買い手にとっては、高値掴みしてしまうリスクも

 

ニュージーランドではいたるところで、オークションが行われ、物件の購入額は競争入札によって決定されます。
住宅不足から、非常に有利な売り手市場となっています。

オークランドの不動産市場ではオークションは最も人気のある取引方法です。5月1日時点のrealestate.co.nzには12,077件の売り物件の登録があり、その内9.7%がオークション対象でした。

オークションは、売り手にとって有利な販売方法ですが、買い手にとっては、高値掴みしてしまう可能性があります。よって、入札は慎重に行わなければなりません。

 

オークション入札の前に知っておくべき7つのポイントを紹介します。

 

1.オークションの流れを理解する
まずは、オークションに傍聴者として参加しましょう。これによりオークションの全体像をつかむことができます。どのように入札が進んでいくのかじっくりと観察しましょう。

 

2.入札物件を入念にチェックする
違法増築、床下などの害虫、屋根や窓からの雨漏り、クラスター仕上げの欠陥住宅、薬物検査など、隅々までチェックします。費用がかかりますが、インスペクション専門家を入れることも検討してください。

 

3.契約書を隅々まで確認する
オークションの前に担当弁護士に売買契約書をチェックしてもらい、問題がないことを確認しましょう。売り手の売却条件や、購入から引き渡しまでの期間、支払い条件など。

 

4.予算を決める
オークションでいくらまで入札を入れるのか決めます。事前に落札する予算を決めておく。オークションになると、ついついヒートアップして、予算を超えてしまうことがよく見受けられます。

落札時には、通常購入額の10%相当の頭金の支払いを即座に求められますので、資金が十分か確認しましょう。落札した時点で物件はもうあなたのものなのだということを忘れないでください。

高値掴みしないためにも、予算をしっかり決めて、それを超えないように冷静に挑むことが大切です。

 

5.入札登録
オークション実施日の前に競売会社への登録を済ませている場合には、オークション当日までの間、不動産エージェントがマーケティング状況について知らせてくれます。近隣物件の直近のオークション落札価格や相場を聞くことができます。
ライバルの予算を探りながら、少しずつ入札していく

 

6.入札する
オークション当日には小切手帳を持って早目に現地入りしましょう。競売人の近くに陣取ることで、他の入札者の様子を覗うことができます。入札の準備ができたら、自信を持って入札し、本気で買うだという雰囲気を見せることにより、他の入札者を圧倒することも戦略として大切です。

 

7.最低落札価格を超えている事を確認する
オークショナーに、現在の価格が、最低落札価格を超えている事を聞くことができます。落札するチャンスですが、高値掴みしないためにも慎重に入札してください。ライバルの予算を探りながら、少しずつ入札していくことが大切です。

 

仮に落札できなかったとしても、他にも物件があることを忘れてはなりません。物件は欲しいものの、オークション当日に入札したくない場合には、販売業者を通じてプレ・オークション(入札前取引)に申し込むことができます。
オークションによる取引を好む業者もいれば、交渉による取引を好む業者もいるのです。

 

また、最低落札価格に届かずにオークションを終了した物件にオファーをするのも購入戦略の一つです。売り手市場のニュージーランドだからこそ、慎重に購入をする必要があるのです。

 

 

Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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