ニュージーランド、中でもオークランドの不動産市場では、オークションによる物件売買が最もポピュラーとなっています。そこで今回は、ニュージーランドの物件オークションに参加する際に知っておきたい「7つのポイント」について見ていきましょう。
買い手にとっては、高値掴みしてしまうリスクも
ニュージーランドではいたるところで、オークションが行われ、物件の購入額は競争入札によって決定されます。
住宅不足から、非常に有利な売り手市場となっています。
オークランドの不動産市場ではオークションは最も人気のある取引方法です。5月1日時点のrealestate.co.nzには12,077件の売り物件の登録があり、その内9.7%がオークション対象でした。
オークションは、売り手にとって有利な販売方法ですが、買い手にとっては、高値掴みしてしまう可能性があります。よって、入札は慎重に行わなければなりません。
オークション入札の前に知っておくべき7つのポイントを紹介します。
1.オークションの流れを理解する
まずは、オークションに傍聴者として参加しましょう。これによりオークションの全体像をつかむことができます。どのように入札が進んでいくのかじっくりと観察しましょう。
2.入札物件を入念にチェックする
違法増築、床下などの害虫、屋根や窓からの雨漏り、クラスター仕上げの欠陥住宅、薬物検査など、隅々までチェックします。費用がかかりますが、インスペクション専門家を入れることも検討してください。
3.契約書を隅々まで確認する
オークションの前に担当弁護士に売買契約書をチェックしてもらい、問題がないことを確認しましょう。売り手の売却条件や、購入から引き渡しまでの期間、支払い条件など。
4.予算を決める
オークションでいくらまで入札を入れるのか決めます。事前に落札する予算を決めておく。オークションになると、ついついヒートアップして、予算を超えてしまうことがよく見受けられます。
落札時には、通常購入額の10%相当の頭金の支払いを即座に求められますので、資金が十分か確認しましょう。落札した時点で物件はもうあなたのものなのだということを忘れないでください。
高値掴みしないためにも、予算をしっかり決めて、それを超えないように冷静に挑むことが大切です。
5.入札登録
オークション実施日の前に競売会社への登録を済ませている場合には、オークション当日までの間、不動産エージェントがマーケティング状況について知らせてくれます。近隣物件の直近のオークション落札価格や相場を聞くことができます。
ライバルの予算を探りながら、少しずつ入札していく
6.入札する
オークション当日には小切手帳を持って早目に現地入りしましょう。競売人の近くに陣取ることで、他の入札者の様子を覗うことができます。入札の準備ができたら、自信を持って入札し、本気で買うだという雰囲気を見せることにより、他の入札者を圧倒することも戦略として大切です。
7.最低落札価格を超えている事を確認する
オークショナーに、現在の価格が、最低落札価格を超えている事を聞くことができます。落札するチャンスですが、高値掴みしないためにも慎重に入札してください。ライバルの予算を探りながら、少しずつ入札していくことが大切です。
仮に落札できなかったとしても、他にも物件があることを忘れてはなりません。物件は欲しいものの、オークション当日に入札したくない場合には、販売業者を通じてプレ・オークション(入札前取引)に申し込むことができます。
オークションによる取引を好む業者もいれば、交渉による取引を好む業者もいるのです。
また、最低落札価格に届かずにオークションを終了した物件にオファーをするのも購入戦略の一つです。売り手市場のニュージーランドだからこそ、慎重に購入をする必要があるのです。
Author Profile
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1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。
1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。
現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表として活躍中。
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