現地不動産屋が教えるニュージーランド移住&投資ガイド
Currency Rate1NZDJPY 91.08 USD 0.589 2024年04月20日 21:59 PM  更新

春節/バレンタインデーの影響を受けるNZ不動産の購入者動向

2016年2月19日

連載コラム 一色 良子

料理 物件

2月前半のニュージーランドでは、中華圏の旧正月である春節や、バレンタインデーにちなんだ購買行動が見られます。今回は、この時期ならではの不動産購入希望者の動向を、物件情報とともにご紹介します。


 

2月の春節、中国人の購買意欲がひときわ高まる!?

香港では東南アジアからの観光客が半分に減ったそうですが、そのぶん日本へ向いたのでしょうか、大幅な観光客の増加、そして相変わらずの爆買い・・・。ここニュージーランドでも、空港に行くたび中国や東南アジアからの観光客の多さを実感します。

 

2月8日からの春節、2月14日のバレンタインデーのオークランドの人々の生活ぶりをご紹介しましょう。

 

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春節を祝いに、オフィスのみんなで飲茶レストランに出向いたときのことです。約40名のメンバーのうち、中国人セールスマンは5名。さすがお国のこと、レストランに着くやいなや、中国語で店のスタッフに予約席の確認と飲茶の注文。

 

 

食材はカートで次々に運ばれてくるので、中国語が話せなくても大丈夫なのですが、中国人の彼らが頼むメニューは、日ごろ自分で選ぶメニューとは少し異なっています。おかげで新たな味にチャレンジすることができ、楽しいひと時となりました。

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レストランには次から次へと中国人家族が訪れ、出入り口には30名くらいの行列ができています。ウェイターからは、食べたらさっさと出て行け~とばかりに追い立てられ、私たちはレストラン近くのオープンホームへ。

 

すると、飲茶レストランにいた家族がこちらへとやって来るではありませんか! レストランで見かけたお子さんの顔、奥さんがまとう豪華な衣装は見間違いようがありません。食後にオープンホーム? もしかして、家も買ってくれるのかしら・・・? と、大きな期待がふくらみます。

 

春節を祝い、お腹を満たしながら家族で団欒。その後、家の見学に来て、自宅や投資用の物件を探す。縁起がいい時期なのでしょう。豪快な中国人パワーを感じたひとときでした。

 

ちなみに、見学いただいたその家は、学区がよく、市内・空港へのアクセスも便利な場所。古いタイプの中古物件ですが、キッチン、バスルームは改装し、モダンな内装に仕上がっています。現家主も中国人の方なのか、家具の設置も好みに合ったようで、好印象なご様子でした。

 

 

〈物件1〉

1950年代建造、土地464㎡、5ベッドルーム+オフィス、2バスルーム、駐車場2台分

期待価格:80万~95万NZドル

学区も良く、高速道路へのアクセスもよい人気地区の一戸建て。モダンなキッチンの大家族向け住宅。

 

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NZの若いカップルも家の購買には積極的

春節祝いの後半は、バレンタインデーです。日本ではデパートに行列ができ、義理チョコを買う人たちでごった返しています。今年は、自家製チョコも流行しているのでしょうか、女性たちが、アフリカ産やインドネシア産のカカオや、製菓専用のグッズを買い込む光景がテレビに映し出されています。

 

ここニュージーランドは、男性から女性に愛を告げる絶好のチャンスの日です。もっとも、男女関係なく「愛する人への感謝・告白の日」として根付いており、チョコレートだけでなく、バラの花束やジュエリーショップのリングなどもしきりに広告されています。

 

日本と同じ感覚で、日本人の留学生がホームステイ先のお父さんに義理チョコをプレゼントしてしまい、誤解を招く例もあるようです。留学生コンサルタント会社のウェブサイトには、「感謝の意味で贈るなら、必ずメッセージカードを添えましょう」と、注意事項が掲載されています。

 

今年のバレンタインデーは日曜日でした。週末の土曜日、若い男性がオープンホームに現れて、物件についていくつも質問を重ねます。筆者が「家族構成は?」とたずねると、少し恥ずかしそうに、「2人・・・」と答えました。パンフレットを2セットほしいと言われたときは、てっきり両親と相談するためかと思いましたが、この様子だと、自分と彼女の分だったのでしょう。
その後、彼がバラの花束を買ったかどうかはわかりませんが、そうだったらいいなぁ・・・と思いました。

 

〈物件2〉

1979年代建造、89㎡のユニット(長屋風)、2ベットルーム、1バスルーム、駐車場1台

期待価格:65万~70万NZドル

学区が良い、高級住宅地のエプソンのユニット。1軒屋の平均相場が120万NZドルの地域。そのため、この地域での暮らしを希望する若いカップルにとっては買いやすい物件。古い内装を完全改装することによりお得感が倍増。

 

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国が変われば風習も異なります。ニュージーランドでは、家の大小に関わらず、家族は新年のお祝いとして、若者は将来設計のために、また記念日にちなんで、気軽に家の売買を進めます。日本にはない風習に、私も当初は驚いたものです。

 

ホワイトデーのお返しに、ニュージーランドのアパートメントや、花壇のついた一軒家をプレゼントしたら、一生の思い出になるかもしれません。

 

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Author Profile

一色 良子
一色 良子Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長
元ツアーコンダクター。世界を周る中で、オセアニアのニュージーランドとオーストラリアを添乗したことがきっかけで、NZオークランドに移住を決意。淡路阪神大震災を経験したこともあり、1996年にオークランドへ移住実行。
「住居さえあれば暮らしは成り立つ」とワンルームマンションを購入したことがきっかけで不動産業界に参入。
20年間所属していた現地大手不動産仲介会社Harcourts(ハーコウツ)から、2018年創業の新しい不動産仲介会社Arizto(アリスト)Ltdに移籍。デジタル化社会・SNS時代に適合した独自システムを活用しながら、新時代の不動産コンサルタント業務に従事。精力的に活動している。
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